それでもオジさんはバスを釣りたい!

36歳、バス釣りブーム世代のオジさんが、「年10回くらいしか行くチャンスがない、だからこそ絶対に釣りたい!」という切羽詰まった気持ちで“釣り”という趣味を語ります。

バスはもはや幻の魚になった。

僕が小学5年生のころ、日本に空前のバス釣りブームが起こった。茨城に住んでいた僕は、自転車で10分も走れば野池があったり利根川があったりと、バス釣りをするには最高の環境だったので、一気にのめり込んだ。確か、最初の一匹を手にするまでは半年以上かかったと思うが、その後はたくさんバスが釣れた。別に釣りが上手かったわけではないけど、とにかく野池にも利根川にもたくさんバスがいた。

 

中学生になると、朝4時に起きて野池で釣りをしてから部活の朝練に行っていた。小遣いやお年玉は全て釣り具につぎ込んだ。村田基信者だった僕は、「もっともっとバスは釣れる」を見てIGハイスピード1582Fとスコーピオンクイックファイアを買った。中通しの白い竿と白いリールは釣り場で注目の的だった(はず?)。誇らしげにコンパクトなテイクバックでサイドキャストを決め(たつもりになって)、魚がかかったら必ず「フィーッシュ!」と叫んでいた(今では中通しの竿は釣具業界から消滅している。ミラクルジムが“商売上手”であることに、あの頃の僕は気付かなかった)。

 

あれから20年以上経って、僕は大人になり定職についた。結婚して子どももいるが、バス釣りも細々と続けている。クイックファイアは捨ててしまったが、当時同じくらい欲しかった“赤メタ”を中古で買った。3年前に、子供の頃からの夢だった50アップをキャッチできた(at 牛久沼)。昨年の夏には、バスプロにガイドをお願いして人生初のバスボート体験もすることができた。きっと、バス釣りを通して、まだまだたくさんの初体験をすることができるに違いない!

 

でも…とにかくバスが釣れない…。一時期爆発的に増えたブラックバスだったが、池の水を全部抜いて駆除するまでもなく、自然に減少していった。今では“幻の魚”と言いたくなるくらい、関東にはバスがいない。

 

そして、仕事をしている僕には釣りに行く時間もない。二カ月に1回行けたら良い方、年に10回行けたら御の字だ。そんな数少ない、貴重な釣行で、BOSEはあまりにも悲しい。「悲しくなんかないさ、ウォーキングは健康にも良いし、水面(みなも)を眺めているだけで日頃の悩みが消えていくじゃないか。釣れても釣れなくても、楽しい釣り!」…という自己暗示も、そろそろ効き目がなくなってきた。

 

とか、なんだかんだ言ってやっぱり釣りが好き。これからは魚種問わず色んな釣りに挑戦したりこのブログを書いたりすることで、新たな釣りの楽しみ方を開拓していきたいと思っています。